朝霧の中で淹れる一杯。柑橘の酸とミルクチョコの甘み、後口にきび糖。霧島の伏流水でドリップすると輪郭がほどける。
2019 年、霧島へ。
もとは東京で写真の仕事をしていました。仕事で訪れた霧島で、湧き水を一口飲んだ時に「ここで珈琲を焼いてみたい」と思ったのが、すべての始まりです。築六十年の小さな民家を借りて、五キロの直火式焙煎機を一台、置きました。
霧島の朝は霧が深く、気温と湿度が一日のなかで大きく動きます。豆の表情も、毎日少しずつ違う。焙煎は、その日の空気と一杯の対話だと思っています。生豆は信頼している商社から直接仕入れ、ロットは最大でも 12kg まで。少量ずつ、ゆっくりと。
焙煎所は週末だけ、店として開けています。霧島連山が見える小さな窓際で、テスト焙煎のカップを並べてお出ししています。お時間が合えば、ぜひ。